2025年、世界中の人々に敬愛されてきたローマ教皇(Pope)が亡くなりました。 日本では「pope(ポープ)」という英単語はあまり馴染みがないかもしれませんが、実はこの人物、2019年には長崎を訪れ、平和への強いメッセージを残したことでも知られています。
当時のスピーチでは、こう語られました:
“The use of nuclear weapons is immoral. We must never forget the victims, and we must work together to build a future of peace.”
(核兵器の使用は非道徳的です。私たちは犠牲者を決して忘れてはならず、平和な未来を共に築いていかねばなりません)
この言葉は、長崎だけでなく全国の多くの人々の心に深く響きました。
そして、popeの死後に行われるのが”Conclave(コンクラーベ)“と呼ばれる、教皇を選ぶための厳格な選挙です。 実はこの制度、煙で“決まったこと”を知らせるという、ちょっと不思議で興味深い仕組みを持っています。
さらに日本語の「根比(こんくらべ)」という言葉と音も意味も似ていて、まるで言葉遊びのような面白さも…!
Conclaveと“根比(こんくらべ)”のユニークな共通点
A conclave is the election held to choose the next pope.
(コンクラーベとは、次の教皇を選出するために行われる選挙です)
“Conclave(コンクラーベ)”という言葉を聞いて、ある日本語を思い出しませんか? そう、「根比(こんくらべ)」です。
まるで言葉遊びのようですが、この2つの言葉、実は意味の上でも通じる部分があるんです。 Conclaveでは、次のpopeが決まるまで、選ぶ人たち(枢機卿(すうききょう)=Cardinals)は一箇所に閉じ込められ、外部と隔離された状態で過ごします。 時には何日も、時には何週間にも及ぶことも。 まさに“根比べ”のように、体力と気力の勝負が繰り広げられるのです。
本当にあった「屋根を壊された」エピソード
In one case, the conclave took nearly three years—and the roof was removed to speed up the decision.
(ある時、コンクラーベは3年近く続き、決定を早めるために屋根が取り外されたこともありました)
このコンクラーベ、歴史をひもとくとさらに興味深い逸話があります。
なんと、13世紀には3年間も新しいpopeが決まらなかったことがあるんです。 場所はイタリアのヴィテルボという町。 あまりにも決着がつかず、市民たちはしびれを切らし、
- 枢機卿(すうききょう)たちの食事を減らす
- ついには会場の屋根を壊す という手段に出たとか。
屋根のない会場で、風雨にさらされながらの話し合い… それでもようやく、教皇が決まりました。
この事件をきっかけに、現在のように「外部と完全に遮断される」「煙で合図される」といった厳格なルールができたと言われています。
煙が教えてくれる「決定」のサイン
White smoke means a pope has been elected. Black smoke means voting continues.
(白い煙は教皇が選出されたこと、黒い煙はまだ決まっていないことを意味します)
では実際、どうやって教皇が決まったことが知らされるのか? それが「煙(smoke)」によるサインです。
投票の結果が出ず → 黒い煙(まだ決まっていません)
教皇が決定 → 白い煙(決まりました)
システィーナ礼拝堂の煙突から立ちのぼる白煙を見て、世界中の人々が「新しいpopeが誕生した」と知るのです。
英語学習の視野を広げるチャンスに
Learning about conclave and the pope helps expand your vocabulary and worldview.
(コンクラーベや教皇について学ぶことは、語彙力と世界観を広げる助けになります)
popeもconclaveも、普段の英語学習ではなかなか登場しない単語です。 でも、こうした背景や文化を知ることで、
- 単語が記憶に残りやすくなる
- 世界の制度や価値観を学べる
- 自分の中の“教養の引き出し”が増える という学びにつながります。
また、次のような英語表現を知っておくと、ニュースや英会話の中でも応用できます。
The Pope is the leader of the Roman Catholic Church.
(教皇はローマ・カトリック教会の指導者です)
A conclave is held to elect the next pope.
(次の教皇を選ぶためにコンクラーベが開かれます)
Cardinals are not allowed to leave the meeting until a decision is made.
(決定が出るまで、枢機卿(すうききょう)たちは会議を離れることができません)
The smoke signals show whether a decision has been made.
(煙のサインは決定がなされたかどうかを示します)
英語を「ただの言語」ではなく、 「世界とつながるツール」として使いたい方に、ぜひ届けたいお話です。
コメント