英検1級2次試験 ② ~試験当日・振り返り編~

英語学習方法

英語を使って自分が一生懸命取り組んだものがカタチになって伝わる喜び自分が求めていた姿に近づけた達成感を味わってほしい、と起業した長崎県諫早市の英語教室narynglish(ナリィングリッシュ)。この教室の講師naryが、2023年起業と同時に目標としたのは「英検1級合格」

2023年 第2回(10月実施)、2度目の挑戦で英検1級一次試験を突破し11月23日に初めて英検1級2次試験を受験し、見事2次試験を一発合格することができました。今回は2次試験当日の過ごし方試験内容なぜ一発合格できたのかの考察をご紹介します。

なお、2次試験に向けての取り組みは下の記事を参考にされてください。

英検1級 2次試験当日 ~県をまたいだ移動~

英検1級2次試験会場は全国で14受験地。2023年11月時点、私が住む九州は福岡と沖縄で行われました。私の住む場所からの移動は余裕をもって3時間はみておきたかったので、集合時間によっては前泊を考えていました。ありがたいことに私の集合時間は14:30だったので、前泊の必要はありませんでした。
試験当日は朝6:00からこれまで行ったスピーチ練習の復習をおこないました。
これまでのスピーチトピックとメインポイント、具体例などをまとめた論点まとめノートを見直し、トピックを見て論点がすぐに出るのか、の確認を中心に勉強しました。
私が受験したのは福岡女学院大学。福岡の中心博多から少し佐賀よりに戻った南福岡駅からバスで15分程度の場所に位置しています。自宅から新幹線のとまる最寄り駅まで家族に送ってもらい、新幹線→新幹線→在来線と電車を3つ乗り継ぎ最寄りの南福岡駅へ。移動中の車内では少し勉強に飽きていたので、読書を楽しみました。
南福岡駅でのバス停はすぐにわかったのですが、系統番号がよくわからず運転手さんに大学の最寄りバス停を何度も確認し、無事にバスで試験会場最寄りバス停にたどり着きました。朝8:00すぎに自宅を出発し、最寄りバス停に到着したのが12:30すぎ。途中帰りの切符を買ったりはしたものの、約4時間かけてここまでたどり着きました…。これから受験される方で、試験会場が遠方の方はこの移動時間をどう過ごすか、は一つのカギです。私は朝から勉強していて少し余裕があったので、読書でいい気分転換ができ、試験会場で最後の見直しを集中しておこなうことができました。

英検試験直前 ~最寄り駅から試験会場待合室まで~

ちょうど同じバス停で降りた方が同じ方向に向かって歩かれていたので、「英検1級受験されるんですか?」と私から話しかけ、大学まで一緒に歩きました。
約10分ほど一緒に歩いている中で、彼女も県外からの受験だと知りました。また、3度目の2次試験受験で、福岡での2次試験会場は毎回違うこと、コロナ禍での面接は表情などが読み取りづらかったことなど教えていただきました。
14:30集合にもかかわらず12:50には会場に到着。ただし、受付開始時間が13:10~で、お手洗いに行ったりスマホの充電をしたりしているうちに、気づけば受付を待つ列ができ始めていて、焦って並びました。
受付終了後、受験者証ケースなどをもらい別の棟にある待合室へ。ここの着席順で試験を受けられる順番が決まりました。早く面接を受けたい人は、できるだけ早く待合室に行き、席を案内されることをおすすめします。
待合室では、受験カードを記入したり論点ノートを眺めたりしていましたが、やはり気になるのは他の受験生。私の前の席の方は自作のノート3冊を出して復習されていました。年齢層が様々なのは一次試験と同じでしたが、男女の比率がほぼ半々なのは一次試験と異なりました。
私は運よく面接第1グループにギリギリ滑り込み、試験開始と同時に受験することができました。待合室を出てからも、面接室前で本人確認等で待ちました。また、試験監督者も昼食後最初の試験だったようで打ち合わせしている雰囲気がありました。私の試験官ではなかったですが、面接室に入る前に自分の受験生に「がんばって」的な声かけをされているのが聞こえてきて、「あぁ、試験官は私たちを合格させるために試験をしてくださるんだなぁ」と嬉しくなりました。
試験開始時間は同じはずでしたが、複数ある部屋の中から一番はじめに呼ばれ、私の二次試験が始まりました。
試験内容やそのことに対する私の解答は、二次試験対策を一緒におこなってくださった先生方にシェアした内容をそのまま掲載します。

2023年 第2回 英検1級2次試験内容

私が選んだトピック:もっと教育機関はinnovationを育てるべきか?

<自分のスピーチの立場>disagree
<メインポイント>
すでに授業時間を割いて自分の興味を深める活動をおこなっている。例えば大学教授に質問するなど
②もっとアカデミックスキルをのばすべき。というのも、読み書き計算は知識の基盤であり、この能力は将来の収入の差につながる。
<QA>
① 学校に生徒が拘束される時間は多いと思うか?
 →多い。部活動や生徒会活動、学校行事などがあり余裕がない。もっと生徒に余裕を持たせ、自分たちでやりたいことを決めさせるべき。
②アントレプレナーシップ(起業家を育てる教育)についてどう思うか?
 →必要な学校にだけやればよい。というのも、生徒全員が起業するわけではない。また、仕事についてからでも起業の勉強はできる。
③cram schoolについてどう思う?
 →生徒の居場所確保、という点では必要。学校以外の場所が成績下位者も上位者もあるとよい。
④学校はAcaedemic教育に重視しすぎているのでは?
 →そんなことはない。私が勤めている学校はサッカー部が強く、そこでは学業よりも部活動に重きを置いている。学校によって特色がある。
⑤親の収入と生徒の学力に相関はあるか?
 →ある。(ここでいったんベルが鳴るが続けるように指示される)やはり高所得の家庭の子どもはいわゆる”prestigeous”な大学へ進学する傾向がある。充実した教育環境を整えられるから、だと思う。

試験官:nativeの男性と日本人女性のペア

男性の方がすごくクールな印象で、笑いを取りにいった自己紹介にはクールに対応され、女性は「がんばって」的な笑顔をくださった。ちなみに笑いを取りに行ったのは、”If I were to compare myself to an animal, I’d say I’m like a migratory fish. This is because I’m always keeping busy. I feel that if I stop, I might die.”というもの。
2分間のスピーチをしているときには二人とも温かな雰囲気を作ってくれ、あいづちなどしっかり打ってくれていましたスピーチが2分前に終わってしまい、ちょっと間をおいて男性の方が”Is that all?”と聞いてこられましたが、私は”Yes.”で特に付け足しなどはしなかったです。
QAは女性の方が鋭い質問(アントレプレナーシップや親の収入との相関関係など)をしてこられましたたが、とりあえず自分が答えられることをすべて答えたつもりです。自分なりにベストを尽くせたし、試験というよりも日ごろ自分が(疑問・不満に)思っていることをぶつけたような感じの面接になってしまいました。

試験後 ~帰り道と英検1級 2次受験生とのやりとり~

帰りもバスで帰ることにしたので、バス停に行くと行きに一緒になった受験生とまたお会いできました。私と同じトピックを選ばれたようでしたが、立場は”Yes”だったそうです。確かに、今の世の中の流れは肯定した方がよかっただろうなぁ、と思いましたが、「自分の意見を述べる」という点においては、それなりに自信があったので、これで落ちたらまた仕切りなおそう、という気持ちになっていました。
別の受験生とも同じバス停でお話したのですが、その方は「全くダメだった。すごく時間をかけて勉強したけど、アウトプットが足りなかった」としきりに嘆かれていました。
その後、どのような対策をしたかを情報交換をしましたが、私のように英検指導をされている先生やnative speakersと練習したりスタディグループに所属したりしている人はいらっしゃらなかったようで、私が恵まれた学習環境で二次試験対策に取り組めたんだなぁ、と思いました。
これは余談ですが、2次試験3回目受験にして初めて他の受験生と話した、と行きも帰りも一緒だった方から話が出ました。私は個人的に、英検1級にチャレンジしている人がどんな勉強をしてきたのか、今後どのように活かすのかなど興味があって、ついついおばちゃん根性で話しかけてしまっていました。せっかくなら、九州英検1級ホルダーの会みたいなのがあればいいのに、なぁんて思うほど。このようなスタディグループに興味のある方いらっしゃったら、ぜひ情報交換させてほしいです。

試験後のふりかえり と二次試験結果

試験終了後に落ち着いて振り返ると、自分の経験則だけで語ってしまっていて、帰り道のバス停で考えたよう、一般的に考えるとこのご時世”YES”で答えるべき問題だったのかもしれない、とか客観性のない解答ばかりだった、と反省した時期もありました。
が、結果を見てみると…
どこかの分野で「7」を取れればいい、と思っていた自分の予想よりかなり高い得点での合格でした。

英検1級2次試験 一発合格できた(自分なりの)理由

二次試験、面接試験で一発合格できた理由を自分なりに考えました。
1つ(1人)にしぼらず複数の人と面接練習ができた
毎日のアイディア出しのおかげで論点をすぐに出せるようになった
同じ2次試験受験生のレベルを知ることで、求められている二次力がわかった
同じ2次試験受験生のレベルを知ることで、どの時点でどのレベルまでできていればよいかの指針があった。
どんなにできなくても「チャレンジャー」の気持ちで人前で話す訓練をした
前回の投稿にも挙げましたが、3つの柱で対策できたのは複数のアドバイスを聞くことができたり、1度できなかったことを別の先生/グループのもとでできるようになることで、自信につながりました。
また、Nabe_Englishさんのスタディグループに参加し、nabeさんが毎日トピックを出してくださり、同じ受験生の皆さんの意見を知ることは自分の背景知識を広げることに大いに役立ちました。また、週に1度のスピーチ・QAを聞くことで自分のレベルをあげなくてはいけないことがわかり、必死に食らいついていけたことは自分の自信となり、当日力に変えることができました。
そして何より、できない自分をさらけ出し、自分の弱点を知り、地道に愚直に努力を重ねる姿勢が何より大切だと感じています。できない自分、しゃべれない自分が恥ずかしくて…と言っているうちは、本気で取り組めていないのかもしれません。

英検1級取得できた私ができること

(私が思う)英語を話せるようになるプロセスは…
① 「まずはやってみよう」「飛び込んでみよう」
② (ちょっとでいいからやれたら)やれた自分を誉める
③ その時できる改善点を見つけ、次に活かす方法を考え取り組む
この繰り返しを重ねることで英語力は確実に身に付きます。
しかしながら、地道に一人でモチベーションを保つことはなかなか難しいものです。自分のどの部分ができたのかを客観的に判断することや、どのように改善すればよいのかを自分で見つけることはなかなか難しいです。
英語力を身につけるために必要なのは、正しい学習の量正しい学習の質・そしてアドバイザーの存在です。
これまで公立高校・中学校での英語科の指導経験と共に担任としても活躍してきた私は、様々な生徒たちに出会ってきました。一人ひとり学習に対する向き合い方も学習方法も違うことは経験としてよく理解していますし、効果的な声掛けやそのタイミングも身につけてきました。私の強みが生かせるのが、英語コンサル1 on 1 レッスンです。特に、英検などの資格取得や受験など期間を設けた英語学習の道筋を共に考え、伴走することができます。まずはお気軽に問い合わせフォームにて相談してみてください。
期間を設けて英検1級と資格取得に取り組み、途中失敗したこともあったけれど、見事目標達成できた私だからこそ一緒に考え伴走できる指導をすることができます。達成したくてできなかった目標に向かうために、何かやり残している宿題を終わらせに、ぜひnarynglishを活用してください。
https://narynglish.com/2024_01_general_information/

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