英語を使う肝になるもの、それはやはり「語彙力(vocabulary)」です。英語を使えるようになりたいのであれば、使えるようになる単語を覚え語彙を増やすことは必須です。
でも
- どうやって語彙力(ボキャブラリー)を増やせばいい?
- 英単語を覚えるのは苦手…
- 単語って書いて覚えればいいんでしょ!?
なぁんて思っているそこのアナタ!に、効果的な5Stepの語彙学習をご紹介します。この記事を読んで語彙学習に変化を加えてみましょう。
語彙学習 Step1「何と読むか?」からはじめよう<英語音声>
たとえば、”dictionary”という単語、これをおぼえるためにあなたが最初にやることは何ですか?
まずは、英語を見て”何と読むか?”の音声を確認しましょう。
読み方がわからない単語は、おぼえにくいし意味も入ってきにくいです。ぜひ、音声データや付属CDを使って一度聞いてみましょう。最近は、和製英語が増えてきたことから、音声を聞くと日常会話で聞いたことがある英単語もあり予測しやすいこともあります。
読めない英単語を読めるようになるために必要な活動は、「Listen and Repeat(聞いて繰り返す)」です。
- 音声データを聞く
- 音声データの後に続いて言う
- 音声データと一緒に言う
すべての活動は、英単語語を見ながら行いましょう。文字と音をつなげること、が大切です。
語彙学習 Step2 「音声聞いて単語を見て意味を言う」<英語 → 日本語の意味>
次のステップで大事なことは“Quick Response(クイックレスポンス:即座の返答)”です。
たとえば、みなさん”cat(キャット)”と聞いたらすぐ「ネコ」と答えられますね?これがきちんと語彙が身についている、ということです。では”sustainable(サスティナボゥ)”と聞いて先程の「ネコ」と同じスピードで「持続可能な」と出てくるでしょうか?出てこないのであれば、語彙が身についている、とは言えません。
では、Quick Responseのやり方を確認します。
- 英語の音声を流し、1秒以内に意味を言う
- 言えなかった単語はチェックを入れる
この時も、英単語の文字と音声を結びつけながらクイックレスポンスをしましょう。クイックレスポンスをすることで単語に意味を乗せていく、というイメージです。また、身についている単語と身についていない単語をふるいにかけることで、学習を効率化できます。
いわゆる「時間をかけているけど語彙力が増えない」人の中には、「おぼえている単語もおぼえていない単語と同じだけの時間をかけて練習している」ことが多いです。これは時間の無駄!おぼえている単語は復習に回しましょう。
語彙学習 Step3 「音声聞いて英単語を見て意味を言う」<日本語 → 英語の意味>
Step 2とStep 3の違いは日本語を言うか英語を言うか、です。Step 2で日本語にできるようになったら、次は日本語を聞いて、見て、英語にする練習をしましょう。
この活動においてもQuick Response(クイックレスポンス)がカギになります。
- 日本語の意味を見て、1秒以内に英単語を言う
- 言えなかった単語はチェックを入れる
この活動までは、いわゆる「書く」活動をする必要はありません。むしろ「耳」「口」「目」を使って声に出したり、時にはリズムに乗ったりしながら身体全体を使いながら脳に英単語をしみこませていきましょう。
語彙学習 Step4「単語の意味を見ながら単語を書く」<英単語を書く練習>
単語の音声、意味がしっかり入ったところでようやく「書く」活動に入ります。
「書く」活動で大事ポイントをまとめます。
- 単語を練習するときは「言いながら/読みながら」書く
- ある程度自信がついたら一度「自己テスト」をおこなう
- 2.で間違えた単語を洗い出し、再度練習して「自己テスト」でできたかを確認する
この「書く」活動で大事なのは、「自己テスト」です。何度も書くことで「勉強した~」という満足感を得られるのですが、これは「身についた」ことにはなりません。必ず「自己テスト」をして身についたかどうかを確認しましょう。
また、ここでも「おぼえている単語もおぼえていない単語と同じだけの時間をかけて練習する」のは時間の無駄!ですよ。
この自己テストで書けるようになれば、もうその単語はあなたの中に「語彙力」として蓄積された、と思って大丈夫です。
なお、英検などの語彙問題・長文読解のために意味を知っておくのは必要だけど、「書く」必要のない単語はStep3まででOK!です。
語彙学習 Step5「おぼえた単語を使ってみる」<英単語を使う練習>
単語を覚え、自己テストで英語⇔日本語で即座に変換することができるようになったら…やはり、その単語をどのように使うかを試してみましょう。自己学習では、やはり「書いて」確認するのがやりやすいでしょう。
たとえば、”effort(努力)”をおぼえたら、「私は試験に合格するために努力した」と「努力」という言葉を含んだ文を日本語で考えます。それを英訳してみる、ということです。
→I did effort to pass the exam.話し言葉では通じるかもしれませんが、これでは正確性に欠けます。正しくは、
→I made an effort to pass the exam.となります。
これらの訂正は、ネット上の翻訳機能を使えば簡単に正しい英文が出てきますよ。
このように実際に使ってみることで、その単語がどのような使い方をするのか、気をつけなくてはならないことは何かを同時に確認することができ、語彙の正確性が増します。
自分でその覚えた単語を含んだ文章が思い浮かばない人は、単語帳に載っている例文を英語に直す練習をするとよいでしょう。
語彙学習 プラスα「アプリを活用しよう」
最近の言語学習に欠かせないのは、タブレットなどを使った学習です。英語学習関連のアプリは豊富で、私が上にあげた英単語の音声を聞くのはもちろん、フラッシュカード機能や四択機能、自己テストを行う手段もたくさんあります。これらのアプリを使うことで、より効果的に効率的に学習できます。
ただし!落とし穴も!!
四択問題では、先にヒントが出ている状態であることを自分が認識しておかなくてはいけません。まっさらな単語だけを見て意味が言えるのか、四択のヒントがある状態で単語の意味が言えるのかは大きな隔たりがあります。
また、単語を入力することでスペリング練習になるように感じますが、入力する能力と書く能力は異なります。ゆくゆくは英語の試験もPC等を使ったcomputer-basedが中心になるとは思いますが(おそらくそちらの方が採点等を考えても楽だと思うので…)、現在行われている試験の多くは「筆記力」が求められます。この点にも注意を払いながら練習するとよいですね。
語彙学習まとめ
最後にもう一度、効果的な語彙習得の流れを確認します。
- 単語を見て、英語で発音できるようになる
- 英語で読まれた単語を聞いて、日本語の意味を言えるようになる
- 英語で書かれた単語を読んで、日本語意味を言えるようになる
- 日本語の意味を見て、英単語を書くことができるようになる
- 覚えた単語を実際に使い、英語で表現できるようになる
語彙習得には個人差があります。
- 耳からの情報が強い人
- 目からの情報が強い人
- 単語帳を地道にやることが好きな人
- アプリなどの自己テストを繰り返すことが好きな人
それぞれの強みを見つけ、どの活動に時間をかけるかを考え、効果的に学習できるといいですね。
教員生活の長かったnaryは、みなさんの語彙学習のどこにつまづきがあるか、どう改善すればよいかアドバイスできます。「1 on 1」レッスンでは、オンラインでの学習サポートをしています。はじめにビデオミーティングをおこないますので、こちらでどのような問題を抱えているのかを確認し、克服するサポートをおこないます。
言語の学習に「魔法」はありません。
私はよく生徒に「英語は努力」と伝えていますが、英語は語彙・文法の土台があって初めて「使う」ことができるようになります。narynglishではこの土台を一人ひとりに合った効果的に培う方法をお伝えすることができます。自分に合った語彙学習をおこない、英語を使ってコミュニケーションしていきましょう!
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