先週、娘と、普段はベトナムに住んでいる友達と一緒にマレーシア・クアラルンプール(KL)へ旅行に行ってきました。彼女とは大学時代のルームメイトで、今回私がマレーシアに教育視察に行くと話したところ、彼女も参加したいと言ってくれて、一緒に旅をすることになりました。今回の旅は、単なる観光ではなく、英語学習者として、そして英語教育者として多くの気づきを得る時間となりました。特に、人とのつながりが英語の使い方に与える影響、そして「英語を使いこなす」とは何か?について深く考えるきっかけとなったので、シェアしたいと思います。
1. 英語環境の違いで気づいたこと
マレーシアの英語環境と実際の会話体験
マレーシア旅行を計画する際、私は英語には自信があると思っていました。実際、英検1級を持ち、英語を教える立場でもあります。しかし、約10年ぶりの海外で、実際に英語を日常的に使う環境に身を置いたとき、意外な気づきがありました。
旅の中で、一緒に来た友人が私に言った一言が印象的でした。
「ナリーの英語は、自分が主導権を握っているときとそうでないときで流暢さが違うよ。」
彼女は、私よりも英語に自信がないと言っていたのに、実際には空港やホテルでのやり取りを率先してこなしていました。例えば、空港からホテルまでの交通手段をどうするか考えていたとき、彼女はすぐにホテルに問い合わせて専用タクシーの手配が可能か聞いてくれました。旅行中も、Grab(東南アジアの配車サービス)を使いこなし、運転手とのやり取りもスムーズ。英語はいわゆる「broken」だけど、ジョークを交えながら自然にコミュニケーションを取っている。
一方の私は、文法的に正しい英語を使っているつもりでも、「なんだかつまらない」と感じていました。
また、マレーシアの英語環境にも驚かされました。公用語はマレー語ですが、観光客相手にはほぼ全員が英語をしっかり使っていました。Grabの運転手さんも、店員さんも、どんな人も英語でしっかり会話してくれたのが印象的でした。こちらの意図もすぐにくみ取ってくれたため、英語を話すことへのハードルが低く感じられました。これは「英語が流暢であること」よりも「伝えようとする姿勢」が大切だということを改めて実感する体験でした。
英語は正しさよりも、伝えようとする姿勢が大切。
2. 変わったのか、成長したのか?過去の自分と向き合う時間
アメリカ留学時代の弟分のような友達とレストランで再会しました。久しぶりの会話を楽しんでいたとき、彼がふとこう言いました。
“I miss old naughty Nary!”
私は一瞬言葉を失いました。嬉しいような、でもどこか戸惑いを感じるような、不思議な気持ちでした。
昔の私は、もっと大胆で、自分を気にせずに行動できていたはず。でも、気づいたら慎重になりすぎていたのかもしれません。
この言葉は、私にとって「今のままでいいのか?」と問いかけるようなものでした。彼らは昔よりもずっと自由に、楽しそうに人生を歩んでいるように見えました。その姿を見て、私はどこか柵の中にいるような感覚を覚えました。苦しいわけではないけれど、もっと自分のやりたいことを明確にして、行動に移してもいいのかもしれない、そんな気持ちになりました。自分が慎重になりすぎていたのか、それとも成長の一部だったのか。答えはまだ見つかりませんが、この旅がそのきっかけになったのは間違いありません。英語を話すときも、もっと自由に楽しむことが大切なのかもしれません。
3. 旅行後の気づき:英語は「手段」
今回の旅を通して、改めて感じたことは、
英語は「正しく話すこと」よりも、「相手とどう関わるか」が重要。
英語が流暢であることよりも、相手の言葉をよく聞き、気持ちを汲み取り、そこから話を展開する力が大切です。
また、この旅を通して、私は「自分はどう生きたいか?」を考えるようになりました。一度きりの人生。私は、英語を使って「自己実現をサポートすること」が自分の使命だと感じています。でも、そのためには、まずは自分自身がもっと自由に、自分の人生を生きる必要があるのではないか?そんな気づきを得ました。
「何が足りないのか」はまだ明確に分析できていないけれど、今回の旅がそのきっかけになった気がします。 そして、この気づきをどうNarynglishに活かしていけるのか、これから模索していきたいです。
4. 英語学習に「話す場面」をもっと取り入れるには?
どうしても英語学習初級者には「型」を教えがちですが、英語を実際に使って話す場面 をもっと取り入れられないかと考えるようになりました。
具体的には、
- ロールプレイの導入: 実際に会話をするシチュエーションを作り、習ったフレーズを即興で使う練習。
- 日常的な英語アウトプットの習慣化: レッスンの最後に「今日学んだことを使って短い会話をする」時間を設ける。
- 「英語で質問を考える」ワーク: 相手に質問することで会話が続きやすくなり、実践的なコミュニケーション力が養われる。
こういった工夫を取り入れることで、学んだことを「実際に使う英語」につなげていきたいと考えています。
5. この記事を読んでほしい人
- 英語を勉強しているけど、実践の場がなく自信が持てない人
- 英語を話せるようになりたいけど、何が足りないのかわからない人
- 海外で英語を使ってみたいけど、不安を感じる人
まとめ
マレーシア旅行を通じて、「英語を話すこと」の本質について改めて考えさせられました。
- 英語の正しさよりも、伝えようとする姿勢が大切。
- 会話は「話す力」だけでなく「聞く力」も重要。
- 「英語は手段」──何を伝えたいかを意識することが本当の英語力につながる。
- 自分の人生をどう生きるかを考え、もっと自由に行動していい。
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