考査問題作成で深い学びをー学校でも塾でもできるテスト対策 

英語学習方法

一定期間の学びや理解を測る「定期考査」。授業ではあんなに理解できていたのに、考査になるとなかなか点数が取れない。そもそもテスト勉強って楽しくない…との声をよく耳にします。そんな声を受け、考査対策全般の記事を前回作成しました。詳しくはこちらをご覧ください。

今回はこの記事の4つめの活動について深堀りしました。

教室のmissionを”Enjoyment”と掲げる英語教室narynglishが、英語の学びをもっと楽しく、もっと効果的にするための方法をご紹介します。それは「テスト問題を作成する」活動です。自分で問題を作り、友達と一緒に解き合うことで、学びが深まるんです。テストを受ける生徒のみなさんはもちろん、学校や塾で教えている方もぜひ考査対策としてレッスンに取り入れていただきたい内容です。この記事では、生徒がテスト問題を作成するメリット具体的な実践方法について紹介します。

生徒がテスト問題を作成する5つのメリット

自分の理解度を確認

問題を作ることで、自分がどれだけ理解しているかが明確になります。「わかったつもり」になっていた部分が具体的に見えてきますよ。

理解を深めるチャンス

問題を作成し、友達に解いてもらうことで、自分の知識を確認できます。そして、友達の間違いに対して解説をつけることで、自分自身の理解もさらに深まります。

多角的な視点を学べる

友達と問題を交換すると、色々な視点考え方を学べます。これは、一人で学習しては身につかない力です。また、自分が見えない部分が見えることで、自分が無意識だった部分に向ける注意の幅や視野を広げるのにとても役立ちます。

コミュニケーション力アップ

問題を作り、解説する過程で、自然とコミュニケーションが増えます。相手に理解してもらえるように話したり説明したりすることで、実践的なコミュニケーション力もアップ!することまちがいなし、です。

自信がつく

自分の作った問題に友達が答えてくれるのを見ると、自分の知識に自信が持てます。さらに、友達に教えることで、自己肯定感もぐんと上がります。

実際のレッスンの流れ

テーマ(出題範囲)を決めよう

実はこのテーマ設定は大事。テスト範囲は教科書、単語帳など様々な教材から出題されることも多く、扱っている内容も多岐にわたっていることがあります。まずは、どの教材のどの範囲から出題するのか確認しましょう。英語の文法、単語、教科書の内容など、自分たちが学びたいテーマでOK

ペアやグループで問題を作成

ペア、もしくは少人数のグループに分かれ、一人ひとりが問題を作成します。慣れないうちは、授業中に配布されたプリントやワークブックから抜き出して大丈夫。できれば、自分が間違えた問題を出題するのがおすすめ。自分の解答を再確認する機会にもなりますし、自分の解釈を正しく解説できるほど理解できているか、客観視することができます。配点も作っておくとよいでしょう。例えば、指示語を問う問題では、ポイントがいくつあるのか、答え方は大丈夫か、など解答のポイントを意識するよい機会になります。

問題を交換して解いてみる

作成した問題を他のグループと交換し、実際に解いてみます。どんな問題でも挑戦してみましょう!

解説とフィードバック ★この記事の肝★

ここが一番重要なポイントです!

友達の解答をチェックし、間違いがあれば丁寧に解説をつけます。この解説がポイントです。なぜなら、友達の間違いを理解し、それを言葉で説明することで、自分自身の理解が飛躍的に深まるからです。

例えば、次の写真をご覧ください。

 

 

 

 

この写真の中央部分に、”Where are you evening yesterday?”という間違った解答を指摘している個所があります。出題者は”Where were you yesterday evening?”と正しい形に修正し、一番下の行にその解説をつけています。

ここで注目してほしいのは、この「解説」の部分です。この写真の解説では、「過去形の目印yesterdayがあるのでareがwereになる」と書かれています。このように、間違いの理由を詳しく説明することで、自分自身の理解も深まります。

具体的に説明するプロセスを通じて、自分の知識が整理され、他人に伝える力も養われます。この解説を付けることで、友達の学びもサポートできます。「過去形の目印はyesterday以外にも、ago, beforeなどがあったよね?」といったプラスαのアドバイスを加えることで、お互いの学習の幅が広がります。更には、友達の成長を見ることは、自分のモチベーションにもつながりますよ。

まとめ ~英語指導者のまとめ方が更なる学びへのカギ~

もちろん、生徒たちだけでは深い学びにつながらないことも、間違った答えを共有してしまう可能性もあります。

例えば、先程の生徒のやりとりでevening yesterdayがyesterday eveningとなる箇所に触れられていませんよね。「昨日の夕方」と表したい時は、yesterday eveningが正しい語順であることと同時に、last nightやyesterday morningなど似た表現にも触れるとよいです。

授業やレッスンでこの活動をおこなう場合、必ず教員主導で振り返りを行い、学んだことや改善点を共有する時間を設け、次回の学びに活かしましょう。

テスト問題を作成する活動は、生徒自身の理解度を深め、友達と一緒に楽しく学ぶための素晴らしい方法です。特に、「解説とフィードバック」のプロセスが、学びを深めるカギとなります。学校で、様々な英語教室や塾のレッスンで、この方法を取り入れてみてください。きっと学びの楽しさと深さを実感できるはずです!

 

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