【英語勉強法】中高生に効く!音読で伸びる3つの力とは?

英語学習方法

音読って、意味あるの?と思っていませんか?この記事では、narynglishで実践している音読指導から、中高生が“使える英語力”を育てる3つの力をご紹介します。

「音読って、小学生の宿題じゃないの?」

そんな声を、中高生やその保護者の方からよく聞きます。

確かに、小学校では毎日のように音読の宿題が出て、「とにかく声に出せばいい」というイメージが定着していたかもしれません。でも中学生・高校生になって、英語がどんどん難しくなってくると、「音読なんて今さら必要なの?」「単語や文法の勉強の方が大事じゃない?」と思ってしまうこともあります。

けれど実は、音読は中高生こそ取り組むべき、大切な学習法なんです。


固定観念が変わる瞬間

たとえば、ある高校1年生のAさんは、「英語は文法問題や単語暗記に集中したいので、音読なんて時間のムダだ」と話してくれました。しかし、レッスンで教科書の例文を声に出して読む機会を持ったとき、私が「ちょっとここ、不自然に聞こえるよ」と伝えると、Aさんはハッとしたように言いました。「意味も構文も曖昧なまま棒読みしていたんだ……」と。音読への見方を大きく変えた瞬間でした。

その後、意味や構文を意識して音読を続けた結果、長文を読むスピードやリスニングの理解度がぐっと伸びました。

音読は「小学生の宿題」という固定観念を捨ててこそ、その真価が見えてきます。中高生だからこそ必要な、使える英語への第一歩。それが音読なのです。


音読の本当の目的とは?

では、音読の目的とは何でしょうか?

ただ声に出すことが目的ではありません。音読が力になるのは、①意味理解 → ②構文把握 → ③自動化 の3ステップを意識したときです。

ただ口を動かすだけの音読では、英文は「暗記のかたまり」になりがちです。でも、意味や構文を理解しながら繰り返し読むことで、英文は頭の中で自然に処理され、「考えずに口から出てくる」感覚へと変わっていきます。これは、英語を実際に使えるようになるための大切なステップです。

narynglishでは、この3ステップを取り入れた音読指導を大切にしています。

たとえば、英語指導で知られる関正生先生は、「構造→意味→スピード」の順で、1文につき各10回、合計30回の音読をすすめています。最初は「そんなにやるの?」と感じるかもしれませんが、構造を理解して、意味を考えて、スピードを意識して読むことで、英文が“使える言葉”へと変わっていく実感が得られます。関先生の解説が詳しく聞けるのはこちら→YouTube

音読は、「英語力の鏡」

たとえば、日本語の教科書を音読していても、意味を理解せずに読んでいる子の声はすぐに分かりますよね。英語でも同じ。意味が分からないままの音読は棒読みになり、逆に、内容を理解しながら読んでいる音読は、発音の良し悪しに関係なく、聞く人にスッと伝わります。

narynglishのレッスンでは、教科書の音読内容を( )埋め問題にしてレッスン内で出題することがあります。たとえば、”I got up at six and went to school.” という文があったとき、”I got up at ( ) and went to ( ).” のように空欄をつくります。

これは、意味を理解していないと答えられない設問です。音読は、意味や構造を理解してこそ取り組むべき活動だ、ということを教室では繰り返し伝えています。このような( )埋めの活動は、生徒にとっては自分の理解度を客観的に確認するよい機会になりますし、このような学習活動を通して、普段の家庭学習では見えにくい「英語理解の深さ」も共有できるようになります。

音読は、教師にとっても生徒にとっても、“英語力が見える”貴重な学習活動なのです。



音読で見えてくる成長

音読を毎日続けると、どんな効果があるのでしょうか?

ここでは、narynglishの生徒たちが実際に感じている「音読で得られる3つの力」をご紹介します。

テスト前の復習が楽になる力

毎日声に出しておくことで、英文が自然と頭に残り、テスト前に一からやり直す必要が減ります。「あの文、読んだことある!」という安心感が、余裕を生みます。

長文読解が速くなる力

音読を重ねることで、英語の語順や構造に慣れ、いちいち訳さなくても意味がスッと入ってくるようになります。英文を読むスピードが上がることで、長文問題への苦手意識が薄れていきます。

英語の文法感覚が自然と身につく力

主語・動詞・修飾語などの位置関係や、英文のリズムが身体に染み込んでいくため、「文法はわかるけど使えない」状態から脱却できます。英語が“使える感覚”として定着していきます。

たとえば、中学2年生のBさん。最初は「音読なんてめんどくさい」と話していましたが、毎日5分だけ教科書を読んでいたら、テスト前に焦ることが減り、ワークの英文もスラスラ頭に入るようになったそう。「英語が前より好きになった」と話してくれました。

また、高校3年生のCさんは、「長文読解が遅くて点が伸びなかった」と悩んでいましたが、音声を1.2倍速で再生しながら音読する練習を取り入れると、英文処理が自動化され、「読む→理解→解答」のスピードが格段に上がり、模試の点数がアップしました。

さらに、ある保護者の方からは「音読ログを一緒に見て、『今日も意味を考えて読めたね』と話すだけで、学びに関わっている実感が持てました」との声もいただいています。

音読は、英語力そのものを高めるだけでなく、学ぶ姿勢や家族との関わりまで育ててくれる力があります。


おわりに:まずは5分、声に出してみよう

音読の本当の価値は、「声に出すこと」ではなく、「意味を理解して、英文の構造を体にしみこませていくこと」。

そしてそれは、英語を「使える力」へと変えていく道でもあります。

次回は、忙しい中高生でも続けられる“音読の工夫”をご紹介します。

まずは1日5分、教科書を声に出して読むところから始めてみませんか?その5分が、英語との距離をぐっと縮めてくれるはずです。

 

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