英検1級 1次試験合格までの学習方法 その3(試験当日)

英語学習方法

英語を使って自分が一生懸命取り組んだものがカタチになって伝わる喜び自分が求めていた姿に近づけた達成感を味わってほしい、と起業した長崎 諫早英語教室narynglish(ナリィングリッシュ)。この教室の講師naryが、2023年起業と同時に目標としたのは「英検1級合格」

2023年第1回(6月実施)では約20点足りず1次試験突破できなかったのですが、2023年第2回(10月実施)でなんとか一次試験を突破しました。3回シリーズのうち今回は試験当日のやらかしと受験当日~合格結果と不合格時との比較などをお伝えします。

なお、英検1級とはどんな資格なのかという概要は下の投稿を参照されてください。

また、3ヶ月前から本気でおこなった英検対策はこちらの前回の記事を参考にされてください。

英検受験当日 ~教室の雰囲気と試験開始までの過ごし方~

私の試験会場は鎮西大学。1級受験は12:40入場開始、13:20着席完了、と決まっています。前回は13:00過ぎに到着したのですが、今回は12:50前には到着しました。私の前には3-4人すでに到着されていました。この会場での1級受験は1部屋だけで、来た順に好きなところへ座るようになっていました。男女比は圧倒的に女性が多かったですが、年齢層はバラバラ…な感じがしました。田舎なので、低年齢の学生の姿はありませんでしたが、大学生と思われる若い方もいらっしゃいました。多くは30代以上、という感じ。私はリスニングの音が割れずに聞き取りやすい中央後方に席をとりました。

席をとってまずやったことは、writingの論点確認でした。

前日に準備したこれまで書いてきたwriting topicと論点の確認

英検1級writing対策として、シロクマスタディセッションのコヤマ先生とnabe_englishさんのもと、定期的にwriting添削を受けてきました。その中で、nabeさんからまとめノート作成を進めていただきました。まとめノートとは、これまでに自分が書いてきたwritingトピックの論点、立場、具体例を書き溜めることです。試験前日にこれまで作ってきた英作文の中から自分が再生できる英作文トピックと論点をA4サイズ1枚にまとめました。(下の写真を参考に)

ちなみに、市販の英検1級対策本にもたくさん論点がまとめらていますし、それを自分の意見としてまとめてもよいかもしれません。私は、「自分の意見」を交えて英作文を作ることで、記憶に残りやすく、なかなか定着できなかった語彙を使うことで表現の幅を広げることができました。自分である程度幅広いトピックで英作文をし、納得できるものを「再生」できるように練習したおかげで、自信になりました。実際、10分程度この用紙を見直し、大まかな流れが頭の中で作ることができたので、残りの待ち時間は苦手な語彙対策に多くの時間を割くことができました。

語彙問題は試験会場で4択問題を解きまくる

writingに目処が立ったので、苦手な語彙の四択問題をとにかく解きました。使ったのは買っていたけど使っていなかった旺文社の語彙問題集。

ずっと使っていたJapan Times出版社の問題集を使わなかったのは、もう選択肢をおぼえてしまっていた感があったから。初見の問題でどれぐらい正解できるのか、また忘れている語は何かを確認しました。25問×4つできたので、ちょうど100問解けました。その時の正答率は12-16/25問。それでも、前回受験の時より確実に正解数が増えている!と自信につなげるよう自分に言い聞かせていました。

試験監督者が音量調整をしたり、指示を出したりしていても、とにかく最後の悪あがき!と「教材をしまってください」と言われる時間ギリギリまで語彙問題を解きまくりました。

試験当日 問題を解いた順番とwritingでのやらかし

問題を解いた順番 ①語彙 ②英作文 ③長文

私は英作文で高得点を狙っていたので、対策をしている時は英作文を50分で解くことを目標にしていました。ただし、そうするとどうしても語彙や長文にかける時間の調整が難しいことも多々ありました。

よって、試験1週間前から、語彙に最大15分、英作文最大50分かけるやり方に変更しました。試験当日も受験票に14:15-writing, 15:05-長文と書いたほど(笑) 本番の語彙問題は、思ったよりスルスル解ける感じがして、調子が良かったです。ほとんど対策しなかった熟語問題は、前置詞で意味を判断し解答しました。

さて、writingに関してですが、英検1級対策をされた方や英語のパラグラフライティングをやってきた方はご存知かもしれませんが、writing ではintroductionとconclusion はある程度「型」が決まっていますので、基本はそのまま書けばoKなんです。

たとえばconclusionでは、In conclusion, from the above-mentioned three reasons: 論点①, 論点② and 論点③, I firmly agree/ disagree that 論題.なんて感じで。

試験本番、語彙問題がちょっとうまくいった感があって、最後の論題を書くところをバラフレーズ(言い換え)よう!と欲が出てしまいました。ちょっと考えていい表現使いたいな、なんて日ごろ磨いていない力を出すには、先に長文問題解けばいい単語とかに出会えるかも~♪、なんて考えながらreadingを解いたところ・・・。

結局readingも時間ギリギリまでかかってしまったのです。で、英作文はI firmly agree thatの状態で書き終えていることに気づいたのはListeningがすべて終わってwritingをふら〜っと見直しているとき。その際、試験時間内だったので論題をそのまま写せばよかったのでしょうが、シーンとしている試験会場の中でwiritingに書き足してよいかわからず…結局そのまま提出してしまいました。

合格時の分野別素点(と不合格時との差)

決して高得点で合格したわけではないので恥ずかしい限りなのですが…。どのような点数の取り方をして合格したのかをご紹介します。

ちなみに、英検の合格はCSEと呼ばれる英検スコアで決まります。1級合格のCSEスコアは2028点です。これは問題の難易度によって各問の点数が変わってくるので、素点の点数だけで合格はわかりません。が、英検学習のひとつの目安として参考になると嬉しいです。

私の合格時の正答率は以下のとおりです。

Reading結果(前回より素点+11, CSEスコア+70)

不合格時と比べると、Readingの大問1、いわゆる語彙問題が不合格時10問の正答率が18にまで伸びたことはとても大きかったです。この正答率は、練習時でも出せなかったまさかの自己ベスト!でした。ちなみに大問2は不合格時と±0、大問3は+3の正答率でした。大問3が伸びた理由は、やはり「語彙力」がついたから、です。不合格時は長文問題最後のひとつは半分も読めませんでしたが、今回は最後までなんとか読みきれたので、正答率も上がってきたのだと思います。

語彙学習に関しては、まとめて30分とかやるより、毎日5分でも10分でもいいから 学習をすることが有効だと改めて感じています。また、自分に合った語彙学習はアプリを使っての問題演習だな、と感じています。

Listening結果(前回より素点+2, SCEスコア+10)

リスニングは不合格時とさほど点数は変わらず。Part 1は前回比±0。苦手意識の強いPart 2は本番では点数が取れるという不思議な問題ですが、まさかの前回よりー1。それでも日ごろの練習より取れました。逆に練習ではほぼ満点をとれるPart 3は前回比+1、それでも満点取れず。Part 4のインタビューは個人的に好きな問題形式で全問正解でき+1。

もともとリスニングに苦手意識はなかったのですが、前回より落とすわけにはいかない、という負けん気のようなもので何とか乗り切った感じがします。ただし、現状に満足するのでなくもう1ランク上を目指したくもあります。次回はリスニング満点を狙いたいところです。そのためにどのような学習に取り組むか、また報告していきたいと思います。

Writing 結果(前回より素点+1, CSEスコア+14)

結論を最後まで書ききらない、という致命的な”やらかし”をしたものの、結果は前回とほぼ変わらず。素点では内容が前回より+1,構成・語彙・文法は6,7,6と前回と同じ点数でした。

ただし、私の中で結構力を入れて取り組んだおかげで、意識して分詞構文や,whichといった中学英語を脱却する文法や簡単な語彙(たとえばgiveをprovideに)を上位変換することを意識することができました。これは私にとっては大きな成長です。このような部分を補強できたおかげで、最後の結論を書ききれなくてもさほど減点されなかったのかもしれません。

分野別成績を振り返って

ここまで読んでくださった方は気づかれたかもしれませんが、リスニングの素点は+2だったのにCSEスコアは+10、一方ライティングの素点+1だったのに+14。

writing添削をしてくださったコヤマ先生にもアドバイスいただいていたのですが、writingの素点を1つ上げるほうが合格に近づきやすい、のです。ReadingやListeningで素点を1つ上げるのはなかなか難しいですが、writingではしっかりと型を学び、様々な論点に対応する具体例を作っておくという対策も取りやすいです。よって、英検1級取得を目指される方は、ぜひ英作文の強化をすることをおすすめします。ある程度の「型」が身につけば、あとは具体例や切り口を考えていくだけで対応できるようになります。

英検1級1次試験合格をして

1次試験合格をとおして私の中にいくつか気づきがありました。

  • 語彙学習毎日継続するほうが身につく
  • 語彙は英語力の根幹。英語力固めるためにも更にスキルを伸ばすためにも必要。
  • 同じ目標を持つ人の存在は大きい。
  • 自分の得意分野(リスニング)や不得意分野(ライティング)を把握することができた
  • やっぱり、「学びは楽しい」

はい、やっぱり感想の一番最後につきます。学びは楽しい、だから、学びを継続できる、と私は思います。

英語学習が「楽しい」と思ってもらえるような、自分の「?」が「!」に変わる感覚をたくさん味わってもらえるような、そんなレッスンを作っていきたい、と改めて思いました。

最後に、今回の受験でたくさんの応援メッセージをいただきました。表で裏で支えてくれているみなさん、本当にありがとうございます!なにより家族に感謝!5歳の娘は「いろいろ我慢させてごめんね」といったところ「お安い御用!」という返答!どこで覚えるんだろう笑 周囲の応援や温かな支えに気づくことができたのも、英検受験、そして合格のおかげです。

英検1級に限らず、資格取得に尻込みしている人、英語の学習に何から手をつけてよかわからない人、学習が継続できない人、お気軽にお問い合わせください。narynglishでは、みなさんの思い描く英語の理想像に近づく伴走をおこないます。

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