先日、長崎歴史文化博物館で開催されている「旅する光の切り絵展 ~くうそうって、まほうだよ~」へ行ってきました。
光と映像、そして切り絵が織りなす幻想的な空間。
作品そのものの美しさはもちろんですが、特に心に残ったのが、長崎の自然や歴史、文化を描いた「地球スケッチ in 長崎」でした。

8月9日11時2分。

長崎にとって忘れることのできない歴史とともに、穏やかな海や山、近代日本の発展を支えた端島(軍艦島)、長崎くんちをはじめとする文化。
さまざまな「長崎」がそこには描かれていました。
「なんで卒業旅行に長崎?」と思っていた高校時代
展示を見ながら思い出したことがあります。
高校時代、卒業旅行で「長崎を回る」と話していた友だちがいました。
当時の私は、「卒業旅行で、なんで長崎なんだろう?」と不思議に思っていました。長崎で育った私にとって、長崎は「旅行する場所」ではなく、いつもの日常だったからかもしれません。
でも、大人になった今なら、その意味が少しわかる気がします。
地元を離れる前に、自分が育った場所を知る。
その土地の歴史や文化に触れ、
「自分はどんな場所で育ってきたのだろう?」と見つめ直す。
地元を知ることは、地域についての知識を増やすだけではなく、自分のルーツを知ることにもつながるのだと思います。
世界とつながる前に、まず「相手を知る」
長崎・諫早の英語教室narynglishでは、子どもたちに「実際に英語を使う経験」をしてほしいと考え、海外や国内の他地域との交流学習に取り組んでいます。
ただ、いきなりオンラインでつないで、「さあ、英語で話してみよう!」ではありません。
実は私が大切にしているのは、交流する前の時間です。
毎年交流前に取り組んでいるのが、「相手の国を知る」こと。
そこでは、私、先生が相手の国について説明するのではありません。
子どもたち自身が調べて、「これはみんなに紹介したい!」と思ったことをクイズにします。
そしてレッスンで仲間に出題。下にあげているのは小学生バージョンと中学生バージョンです。Padletというツールに自分で作成した問題を小学生は日本語で、中学生は英語で出題し、授業内で答え合わせをしました。
「どれだと思う?」「えー!知らなかった!」
そんなやり取りをしながら、みんなで相手の国について知っていきます。
調べる。考える。人に伝える。みんなで知る。
交流は、実際に顔を合わせる前から、もう始まっているのです。
相手を知ると、「じゃあ私たちは?」が生まれる
相手の国について知っていくと、今度は自然と自分たちに目が向きます。
「向こうにはこんなお祭りがある。じゃあ長崎は?」
「こんな食べ物を食べるんだ。私たちは何を紹介する?」
「学校生活はどう違うんだろう?」
相手を知ることが、自分たちの地域を見つめ直すきっかけになる。
今回、私自身が切り絵展を見ながら長崎を見つめ直したように、子どもたちにも「長崎には何がある?」で終わるのではなく、
「私は、長崎の何を伝えたい?」
まで考えてほしいと思っています。
海かもしれない。
食べ物かもしれない。
お祭りかもしれない。
平和についてかもしれない。
大切なのは「正解」を覚えることではなく、自分が伝えたいものを自分で選ぶことです。
「英語ができてから交流」ではなく、「伝えたいから英語を使う」
英語教室ですから、単語や文法を学ぶことも、英検などの目標に向かって力をつけることも、もちろん大切です。
でも、それだけでは子どもにとって英語は「勉強するもの」のままかもしれません。
“What is special about Nagasaki?”
そう聞かれたとき、「これを伝えたい!」というものがあれば、知っている単語を探します。
どう言えばいいかわからなければ、調べたり、先生に質問します。習った表現を使ってみようとします。
そして相手に伝われば、今度はもっと話したくなります。
私は、「英語ができるようになったら交流する」のではなく、「伝えたい相手や伝えたいことがあるから英語を学ぶ」という経験も、子どもたちにたくさんしてほしいと思っています。
これまでの交流でも、実際に英語を使って相手とつながるからこそ生まれる学びがありました。
英語で、自分のことを語れる人に
私が交流学習を通して育てたいのは、単に「英語が上手な人」ではありません。
自分のこと。
自分の好きなこと。
そして、自分が育った場所について、
自分の言葉で語れる人。
そして同時に、「あなたのことも知りたい」と相手に興味をもち、質問できる人。
英語は、そのための一つの道具なのだと思っています。
英語を学ぶ。
相手を知る。
自分の地域を知る。
伝えたいことを見つける。
そして、それを英語で伝えてみる。
そんな経験を重ねていけば、子どもたちにとって英語は、教科書や試験の中だけにあるものではなくなっていくはずです。
世界を見ることと、自分の足元を見ること。
一見、反対方向に見える二つですが、実はつながっています。
世界とつながるからこそ、自分を知る。
自分を知っているからこそ、世界に伝えられる。
長崎・諫早というこの場所から、子どもたちが自分のことを自分の言葉で語り、英語を使って誰かとつながっていく。
そんな学びを、これからもnarynglishでつくっていきたいと思っています。
投稿者プロフィール
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英語指導歴20年以上/英検1級/元高校英語教員
長崎県諫早市の英語教室「narynglish」主宰 吉田恵子(Nary/ナリ)
【学歴・職歴】
• 大学在学中 カリフォルニア州立大学フレズノ校へ1年間交換留学
• 2000年 長崎県公立高校教諭として採用
• 2008年 早稲田大学大学院教育学研究科 修士課程修了
• 2023年 公立高校教諭を退職後、narynglishを起業
一人ひとりの「わからない」を大切に、「つまづき」を飛躍のチャンスに変える英語レッスン。
実践的な英語力に加え、自分で考える力・継続力・非認知能力を英語を通して育みます。
中学生、高校生が将来にわたって英語を使いこなせるよう、英検対策・定期テスト・留学準備を土台から支援。
「安心して取り組める」「前向きになれる」と評判で、naryとまた学びたい!と言ってもらえる英語教室です。レッスン方法は、対面・オンライン・ハイブリッドの形式から選べます。
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